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2013年 北里大学 医系小論文 1日目 模範解答

2013年 北里大学 医系小論文 1日目 模範解答

問1
未来の医療の目的とは? 人の尊厳の再考  (19字)

問2
そもそも,医療が何を目指すかによって,医師のあるべき規範は異なる。当時のギリシアの医師は,患者の自己決定権を必ずしも尊重しないということを示していた。その背景に,医者は,人間の尊厳や侵してはならない命の尊さを認識しており,医療の目指すべきものが明確であった。現代において,医療の目指すべき姿は,明確ではない,そのために,医療の目指すべきものを考える必要があることを,ギリシアと対比し,指摘している。(199字)

問3
現代の科学技術の発達した社会において,人間の欲望は拡大の一途を辿っている。本文に指摘されているような,治療を超えたエンハンスメント行為などの,人間改造をもたらす医療もなし崩し的に進んでいる。
そうしたなかで,医療がなにを目指していくかという問いを考えた際に,私は,近未来の医療の目指すものとして,共同体において誰もができるだけ自分の望む水準の医療に平等にアクセスできることを一つの理念に掲げたい。また,治療を超えたエンハンスメント行為に関しては,世界的に協議の上で,適切なガイドラインを作成していくべきである。
まず,医療が目指す理念として,現在の日本において,皆保険制度の充実によって,そうした理念が実現できている点も十分ある。だが,今後は医師の規範においても,より共同体において,適切な貢献ができているのかという視点や,国においても,医師のそうした共同体の貢献に対する補助や評価を行う観点も必要とだろう。例えば,へき地治療などに関する補助や仕組みなども必要である。そうした取り組みを行っていかなけば,今後どうしても都市部のみに医療が偏在するという傾向に歯止めがかからないだろう。
また,エンハンスメント行為に関しては,アメリカと比較した際に,日本は緩やかに解禁をしてきた。だが,いまや海外に渡航することも,容易となり,こうした医療を他国で受けれる状況がある。例えば,代理出産の問題で,アメリカで,治療を受けることになった芸能人の例などが挙げられる。そのために,今後はグローバル社会の中において,このようなエンハンスメント行為に対して,世界共通の適切なガイドラインを設け,安全性の確保に努めていくべきである。また,今後の論点として,日本国内においてもこうした世界的な競争に,国としてより積極的に推進をすべきかどうか,という点を国内で議論を進め,結論を出していくべきだろう。(787字)

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