2014 久留米大学 小論文 模範解答
時代を見据えた理想の医師像として,以下の三点が求められる。
一点目は,よき人間であることである。医師の仕事は,人と向き合う中で,その人の助けとなることである。そのため,医師は患者と向き合う際,人間性を欠かすことはできない。時代がどれだけ変わっても,人間を診るという行為に,人としての暖かさを欠いた医療は許されない。
二点目は,時代の変化に対応するために,自学自習に励むことである。現在,IPS細胞や遺伝子治療などの技術革新により,以前にも増して,医療技術は日進月歩となっている。より良い医療を患者に提示するためには,自己成長,自学自習は欠かすことはできない。そのため,常に温故知新の姿勢を持ち,謙虚に学ぶ姿勢が医師には求められる。
最後に,周囲との協力姿勢である。現在の医療現場は,チーム医療として行動している。そのため,医療行為を医師個人で完結することはできず,周囲との協力を欠かすことはできない。医師は,常に患者のためにも個人のわだかまりを捨て,周囲と協力姿勢を作り,全体に目を向けた対応を行う必要がある。また,医師同士も,情報を共有し,協力することが,より良い医療の提供のためにも求められる。(498字)
先に言っておきたいのは,こうした作文形式の小論文は,というか,作文は好きではないです。理由は,本当に文章でその人の人間性を見れるのか?というのが,わからないからです。あまりいい例ではないかもしれませんが,女性に上手な口説き文句を書いてメールいまや,ラインが出来る人は人間性がいいのでしょうか? それよりも,黙って行動する(朴訥な人)の方が,人間性として,優れているのではないかと思うからです。本当に人間性を見たい,測りたいと思うなら,作文でなくても,協力作業をやらせてみるといった試験方式もできそうですから。
ただし,作文は作文で評価すべきポイントもあるとは思います。ちなみに,今回の作文に関しては,三点法を使って,読み手にわかりやすく何が必要かを示した書き方を採用しています。というのも,採点者はたくさんの作文を見るので,正直ぐねぐねした文章を読むのは嫌だと思うからです。もちろんぐねぐねした文章も文学などでは大事ですが,実務的な文章ではないので,小論文指導では,こうした書き方を推奨しています。
読み手に対する明瞭性
という評価を常に意識して,小論文を作成する。ということが,個人的なおすすめです。
時代は,必ずそのような方向性へと舵をきると思います。
個別指導 エース 小論文