広島 南区 段原にある 学習塾
個別指導エース 学習塾

082-262-1639
Line友達追加はこちらから

書評 GOGO Aiアカデミズム闘争4000日

今後の医療予測 医療分野への工学の拡張傾向 より高い透明性の確保への要求 増加する悪質な患者への対応

法医学,医療過誤,そうした文献を図書館で漁り,浅学ながら日々勉強するなかで

海堂尊氏のゴーゴーAiを読破

たぶん,おそらく氏の小説から読まずにこの本から読んだ人は,まあいないんだろうなぁと
自身のあまのじゃくっぷりに苦笑しつつ
海堂氏の舌鋒鋭い毒舌に,時折クスリとする,厳しい政治闘争(アカデミズム)史。

間違いなく海堂氏の指摘は,効率的であり,文句なく正しい。
そして明らかに社会的には全体の福利を向上させる。
ただし,それが正しすぎるがゆえにAiは氏の設計するような
理想的な制度として中々,設計されない。そして主に厚労省や関係する解剖医や法医から
雨漏りをしている現状にも関わらず,非効率な増築をするように
扱われるAiの制度設計に対し,批判し闘争した記録であった。
海堂氏が健全な議論を申し込んでも,応じないアカデミズムの閉塞感は,読んで,そうなんだろうなぁと思う。

せっかく政治行政学を専攻した身として,このように素晴らしい政治を描いた本を分析をしてみると

政治的闘争において,不利な立場のプレイヤーがをいかにして新しいプレイヤーをまきこむのかと考えた際に
海堂氏のプレイヤーとしての戦略の素晴らしい点は,3点。

1点目は,放射線科医との協力で,Aiのメインプレイヤーとして置いた点
2点目は,Aiに理解を示した政治家との協力した点
3点目は,著作やマスコミといった広報活動により,広範な支持を得る点

だが,敵は悲しいかな,厚労省や学会の長老という既存のエスタブリッシュメントである。
なかなか,そうすんなりと進めさせてくれない。官僚組織の利益や狭い業界内の利益を強固に守ろうと必死である。
そうした闘いで,筆者はあっけにとられたエピソードが幾つも記述している。

その際に,あるプレイヤーは,技術の力を過小評価し,技術の普及を阻み,現状を維持しようとし
あるプレイヤーは,自らの組織利益の拡大を図る。

第三者として,冷静に分かりきったプチ予測をすると

1 医療分野への工学の拡張傾向(医師から技師の拡大。)
2 より高い透明性の確保への要求(ネットなどの普及,悪事はばれやすいですし,ツイッターでの紛争拡大。)
3 増加する悪質な患者への対応(これだけ格差が広がると医師を食い物にしたいと考える人も増え続けるだろう。)

とかなんだろう。あと個人的にP103の長谷川剛氏の医療紛争の解決策が,今後の医系小論文を書く際のアイデアに参考になるため,引用させて頂きます。

(1)ケア型 対話型のADR
(ADRとは裁判外紛争手続の略号 仲裁,調停,あっせんなどの,裁判外での紛争解決方法)
(2)医療事故報告制度,分析,情報還元制度
(3)適切な無過失補償制度
(4)再教育制度
(5)メディアへの新しい対応 一般の人々への教育,啓蒙
(6)Aiベースの死亡時医学検索(海堂氏の提案)

はっちなみに読んでいてエースのデザイン(自分でしたのですが)AiのAのデザインとだだかぶりしていたことに気づく。すいません。故意ではありません(泣)。ですが,せっかくのシンクロなので,というわけでもないのですが,オートプシーイメージングの推進に賛成です。

back to page top