広島 南区 段原にある 学習塾
個別指導エース 学習塾

082-262-1639
Line友達追加はこちらから

広島県立大学 国際文化学科 推薦入試 2014年 小論文 模範解答

広島県立大学 国際文化学科 推薦入試 2014年 小論文 模範解答例

問題①
筆者は,学びについてアイデンティティーの確認のために,学ぶという行為を定義している。また,そのような学びは,学ぶ側の主体性に委ねられており,学ぶことを欲望するものしか学ぶことができないと指摘している。
私は,筆者の指摘する学びについて感じた疑問点が2点ある。1点目は,そもそも教える側の指導内容の適切さについて,あまり語られていない点である。あらかじめ,筆者の論は,先生側の指導内容が目的に合致したものなのか,またわかりやすい教え方なのか,という送信側の倫理やモラルについては,述べられていない。そのために,筆者の指摘する観点の学びについては,学ぶ側の学びたいという意識に左右されている。結果として学びの問題が,学習者のみの責任に帰結されてしまうという,教える側の責任を軽視する傾向がある言説だということに,注意すべきだろう。
2点目は,こうした学びは,公教育の場で実践が可能なのか,という場の観点である。筆者の指摘する学びは,とりわけ私的な分野や関心のなかでのみ,成立できる極めて,例外的な空間である。そのため,公教育という国家によって,教育の目的を定められた制度の中で,筆者の指摘するような学びの過程の実現性は,非常に困難であると考えられる。
だが,そうした点を踏まえた上で,私も,筆者が指摘している学ぶ姿勢そのものは,現在の自身の成長にとって,欠かすことができない姿勢であると考える。(595字)

問題①別解
筆者は,学びについてアイデンティティーの確認のために,学ぶという行為を定義している。また,そのような学びは,学ぶ側の主体性に委ねられており,学ぶことを欲望するものしか学ぶことができないとも指摘している。こうした筆者の指摘する学びが,発動するために,学習者にどういった要件が必要なのかを二点提示したい。
一点目は,わからないことを,まずきちんと認識することだ。そもそも,学びたいという気持ちが発動するには,まず自分自身の現在の至らなさにきちんと向き合う必要がある。現在の自分が,すでに満ち足りていると感じている人は,おそらく学びたいと感じることはない。まずは,わからないということを,自分がわかっていなければ,学びは始まらない。きちんと現状を認識をすることが,学びの第一歩である。
二点目は,自分がわからないことに対して,先に知っているもしくは,わかっている人に対して,敬愛の念を抱き,示すことだ。通常,わからないという事実と向き合った際に,そのことについて,既に知っているもしくは,わかっている人を,師や先生と考える。そのように,今の自分にわからない問題に対する対応の仕方を提示できる人に対して,初めて敬愛の念を抱き示すことが,学びには欠かせない。その上で,はじめて,自分が謙虚に師や先生から,学ぶことができるためである。
上記の二点が,私は学びが発動するために欠かすことができない要件だと考える。(600字)

問題②
日本のコミュニケーション文化は,「わかりあう文化」であり,ヨーロッバは,「説明しあう文化」である。ヨーロッパの「説明しあう文化」は,対話的な精神を持ち,異なる価値観を持った人と出会い,自分の意見が変わることを潔しとする態度がある。今後,日本においてもこうした必要な説明能力や自己の価値観を変容させる対話力が重要になってくる。日本の子供や若者たちは,こうした対話能力を養成していかなくてはならない。(198字)

学習アドバイス
問題①では,まずオーソドックスに課題文の主張をきちんとまとめた上で,自説を展開するようにしましょう。
こうした問題は,小論文に多い出題形式です。そのため,きちんと文章を読み解き,筆者の主張を抜き出すという
大学の研究における先行研究の把握に繋がる能力にもなりますので,頑張って能力をつけていきましょう。

広島 段原 個別指導エ-ス

back to page top